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2015年5月28日 2015年6月19日加筆・訂正

1.酸化型生分解性プラスチックの採用  
当社では、お客様の要望もあり、生分解性樹脂によるツリーシェルターの開発を行って参りましたが、
このたび、酸化型生分解性プラスチックによるツリーシェルターの販売を開始することになりましたので、
お知らせいたします。
2.酸化型生分解性プラスチック採用の理由  
生分解性プラスチックには、「加水分解型」と「酸化型」の二種類存在することが広く知られています。

当社のツリーシェルターに採用する生分解性プラスチックとして、今のところ、
酸化型生分解性プラスチックを採用しています
その理由としましては、

1.経済性(価格)
   お客様に、ツリーシェルターの機能を落とすこと無く、安価で提供できること
     酸化を促進する添加剤の量は全体の僅かである
   加水分解型生分解性樹脂はまだまだ価格が高い
     従来プラスチック樹脂の5倍〜7倍の価格です。
2.物性(品質)
   これまで採用してきたプラスチック(ポリプロピレン、ポリエチレン)ベースなので、
   機械的物性や化学的物性が変わらない
   従来品と同様の強度、耐候性が保てる

3.在庫のしやすさ
   加水分解型生分解性プラスチックは、常温でも加水分解が進みます
   加水分解を抑制する添加剤の投入は不可欠
   熱と水で加水分解は促進されますので、在庫場所も冷蔵庫のような場所での保管が必要

   この点、酸化型の場合はそのような心配はあまりいりません。   
3.ツリーシェルターの有効期間と生分解性との両立  
当社のツリーシェルターは耐久期間を5年以上としています。
早期の劣化してしまうようでは、製品の役目を果たしません。

一般にプラスチックを屋外に放置すると、紫外線により劣化が進み、バラバラになります。
早期劣化を防ぐため、紫外線吸収剤を樹脂に添加しています。
そうして耐久期間(製品の有効期間)をコントロールしているわけです。

長期耐候性と生分解性とは相反する概念のように感じます。

一方は、「いかに早く劣化させ、低分子化するか」と言う概念
もう一方は、「いかに劣化を抑制し、物性を一定期間維持するか」を想定した概念。
なかなか難しいものがあります。

「苗木が無事に生育し保護を必要としなくなるまでの期間(5年以上)は耐久すること」
これが、どのツリーシェルターであれ、技術の必要条件です。

生分解性ツリーシェルターの耐久期間を保持するためには、

加水分解型生分解性ツリーシェルターの場合、
  紫外線吸収剤を添加し早期劣化を防ぐこと、
  酸化防止剤を添加し早期劣化を防ぐこと、
  加水分解抑制剤を添加し早期劣化を防ぐこと、
  生産後速やかに出荷するか冷蔵保存設備で在庫保管すること、
などが必要条件になります。

酸化型生分解性ツリーシェルターの場合、
  紫外線吸収剤を添加し早期劣化を防ぐこと
  酸化防止剤を添加し早期劣化を防ぐこと
が必要条件です。

当社が今回採用する酸化型生分解性プラスチックによるツリーシェルターですが、

1.紫外線吸収剤が紫外線を吸収する
2.吸収量が飽和すれば、紫外線による劣化が始まる
3.添加した酸化促進剤が働き、プラスチック(ポリエチレン、ポリプロピレン)を低分子化する

このような手順を踏んで生分解の段階へと移行していくと、添加剤メーカーから説明を受けています。
4.ツリーシェルター本体と固定リングに生分解性樹脂を採用  
「ハイトシェルターBD」では、
ツリーシェルター本体に生分解性プラスチックを採用します。

固定リングは近々生分解性プラスチックを採用する予定です。
(2015年6月19日現在は従来のポリカーボネート樹脂製)

固定紐はナイロンのため、現状では酸化型生分解性プラスチックになりません。
(現状は、ポリプロピレン、ポリエチレンのみ)

支柱は、扱いやすさの観点から、従来のポリエチレン樹脂被覆鋼管支柱を採用しています。
鋼管を被覆する樹脂はポリエチレン(PE)ですので、酸化型生分解性プラスチック化が可能です。
被覆がなくなれば鋼管は錆び、生分解の段階へと移行します。

支柱はツリーシェルター技術の根幹を成すこともあり、生分解化については慎重に検討していきます。
 5.支柱に木材を使用する意義は?
常々、ツリーシェルター用の支柱に木材が利用できないかと考えてまいりました。

ツリーシェルターの支柱は重要です。
長期間耐久し、ある程度大きくなった木を支える必要もあるため、それなりの強度が必要です。
竹などはツリーシェルターの支柱としてはまったくの不適・・・

間伐材の余りや、剥き芯など、使えれば良いのにと思っているのですが・・・