ヘキサチューブ TOP食害を受けた苗木は復活する>6.食害苗再生に関する一問一答(Q & Aに代えて)


食害を受けた苗木を早期再生する技術!

食害苗再生に関する一問一答(Q & Aに代えて)

食害苗を活用し食害植栽地を復活する技術につきましては、
簡単であること、高いコストメリットが得られること等から、当社は非常に自信をもってお勧めしております。
様々な場所で食害を受けた植栽地を見てきましたが、
その都度ご担当者の方に、「この食われた苗木に被せたらいかがですか?」と提案しています。
この場合、新たに植えなおす(いわゆる補植)ケースが多く、その苗木にヘキサチューブを被せる場合が多いのですが、
いかにも食われた苗木がもったいないと感じていたからです。

食害苗再生の提案については、お客様の間でも様々な質問・ご意見があります。
ここでは、食害苗再生事業の導入にあたり、当社の担当者と事業実行者との間で行われた質疑応答についてご紹介いたします。

(この質疑応答は、実際に行われたものですが、地域については伏せさせていただきます)
(ここで登場する事業主とは、具体的には、都道府県の治山担当者で、保安林整備事業での活用を考えています)




ヘキサチューブの実績、効果

事業実行者
(以下 事業主と表示)
ヘキサチューブの実績はどの程度のものでしょうか
ハイトカルチャ担当者
(以下、ハイトと表示)
年間20万本程度の出荷実績です
北海道から九州まで実績があります
事業主 やはり食害防止メインなんでしょうね
ハイト 確かにそうなんですが、
最近は、海岸植栽木への保護とか、法面での活着補助・早期成長を期待した使用も増えています。
ダム湖で水に一定期間沈む場所で使われている場所もあるんですよ。
事業主 へえ−、でも開発の目的は食害防止なんでしょう?
ハイト そうではありません
植栽木の活着・生育を助けることがヘキサチューブ開発の主目的です。
とある県の方から「植生保護管」と名づけていただきました。結構気に入っています。
あと、その機能を活かして、従来の林業手法とは違う新しい森づくりを提案したいと考えてます。
だから、食害防止は、チューブの機能の一部なんで、全てではないんですよ。
事業主 へえー、そうなんですか・・・
ハイト とはいえ、やはり食害防止がわかり易いんで、
その機能を中心に宣伝してきたと言う経緯もありますんで・・・はい
事業主 パンフレット見てると伸びが良いと書いてありますが・・・どうなんですか、本当のところ・・・
ハイト 基礎的な試験は終了しています。チューブがあるのとないのとでは、結構差が出ます
スギ・マツなんか凄い差がありますね。
ヒノキはそれに比べると落ちますが、それでも差はあります。
広葉樹になると、スギ・マツ以上の効果ですよ。
ダイエット食品よりは効果ありますよ。断然。
事業主 広葉樹にも使えるんですか
ハイト 広葉樹の方が効果が高いと言ってもよいぐらいです。
もともと、チューブはイギリスのツリーシェルターを参考に開発したものなんです。
イギリスでは広葉樹に多く使用されているんです。
日本になると、スギ・ヒノキなんですけどね。
ようやく、広葉樹への活用が始まるようになりましたね、日本でも。
事業主 伸びが良い理由って何ですか?
ハイト 色々な要素があると思いますんで、特定は難しいのですが・・・
一番大きな要素は、風から保護していることです。
風って言うと、風通しが悪いからチューブは駄目って良く言われるんですけど、
本当は苗木にとってストレスになっているケースの方が多いんですよね。
事業主 そうなんですか?
ハイト 風を受けると、体から水分が強制的に奪われますよね。
成長に必要な水とは別に奪われた水分も根から吸収しなくてはならないんですよ、植物は。
風の強い場所だと、供給不十分になって、枯死したり、枯れ下がったり、成長しなかったり・・・。
チューブをつけると、風の影響は受けないんですよ。体からの強制蒸散が抑えられますんで、根から吸った水は成長にだけ使えるわけです。
特に植えた当初は、植栽木も環境変わって大変です。それに加えて風が吹き付けられたら、生命維持で精一杯です。よく、植えた年は伸びないなんて森林組合から聞きますが、これが原因でしょう。チューブの場合は、風ストレスがないんで、当年から伸びるわけです。
まあ、人間も服を着るんですから、植物も服を着たほうが良いに決まってると言うわけです。
事業主 風だけなんですか?伸びる要因は・・・。
ハイト あと、チューブ内温度の関係で生長期間が長いことも影響しているでしょうね。
秋遅くまで伸びているし、春早くから動き始めますので。

二酸化炭素濃度がチューブ内で高いのも影響しているのではと言われていますが、はっきりしていません。

チューブ内の状況をマイクロクライメット(微気候)と表現しますが、湿度・散乱光・二酸化炭素濃度・温度等様々な要素があります。これからの研究課題だと考えています。
事業主 活着が良いとも書かれていますが・・・
ハイト さっき説明した、風から保護していることが、活着の良い大きな理由ですね。
あと、湿度を保ちますんで、乾燥には強い。でも、極度の無降雨の場合は厳しいですけど。
湿度については、周りの表土が乾燥していても、
チューブを持ち上げて見ると湿っているなんてことはよくあります。
もちろん、食害を防ぐことも、活着が良くなる理由です。


食害苗再生事業を行う経緯

事業主 今回、考えている事業地は、過去に保安林改良事業で植栽を行った場所なんです。
ハイト いつ植えられました?
事業主 今年で5年目になります。
獣害があることはわかっていましたので、防護柵を設置していました。
ハイト 皆伐地ですか。
事業主 いや、複層林です。アカマツの林なんですが、
マツクイ虫の被害が始まっていることもあって、
下層にヒノキを植えて林層を代えようという狙いがあります。
ハイト 下層植栽・複層林と聞いたら、少し心配になるんですが・・・。
伐採率はどれくらいなんですか?
結構日当たり不足で失敗している自治体が多くあるんですけど・・・。
事業主 その点は大丈夫です。伐り過ぎといわれる程に抜いています。
成長できないと植える意味が無いんで関係なく伐っています(笑)
ハイト 安心しました。
事業主 下刈5年経過した現場なんですが、まったく伸びていないんですよ。食害を受けちゃって。
ハイト でも、防護柵で対応したんですよね???
事業主 でも、食われていると・・・
ハイト それでも下刈を続けていたと・・・(笑)
事業主 このように、盆栽なんですよ(写真見せる・・・盆栽のヒノキ)
ハイト 植栽して下刈5年続けた成果としては寂しいですね・・・
事業主 はい・・・。
保育期間がありまして、あと5年で成林の目途を付けなくては駄目なんですが、
このままではうまくないと考えてまして、ヘキサチューブを考えたんです。
食害苗も再生できるとうたってありますし・・・。
ハイト なかなか、最初から使っていただけないんですよね、ヘキサチューブは・・・(笑)


食害苗再生に関する質問

事業主 食害苗と言いますが、盆栽ではなくて、棒状のヒノキでも再生できますか?
(写真を見せながら)
ハイト 生きている限り問題ありません
事業主 生死の区別はつきますか?
ハイト 樹幹を爪で削って、緑だったら生きてますね
事業主 棒状なんですけど、葉は出るんでしょうか?
ハイト 勿論でますよ。この場合、棒状ですので、被せた初年度は葉を増やす期間となると思います。
翌年上長成長するといったイメージですね。
一般的に萌芽しにくいと言われているヒノキでも出てきます。全く問題ありませんでした。
事業主 ほかにも心配・不安はあるんですよね。
主軸が食われてるんだから、S字状、L字状に伸びるのではと考えるんです。
ハイト 通常、まっすぐ伸びますよ。
マツの場合は、駄目ですけど。
スギ・ヒノキは大丈夫です。
側枝が主軸に見事に変わります。
大きく育った木の上部が障害を受けたら、
そこからまっすぐ伸びるのは厳しいですけど、まだ苗木の段階ですのでね。
駄目になったら直ぐに入れ替わりますね。
事業主 なるほどね。変なイメージもっているんですかねー。
ハイト そこまで考えていないんでしょうね。皆さん。
結構、本当ですか?とか、そんなことあり得ないなんて言われます。
事業主 盆栽状のものなど、チューブを被せにくいと思うんですけど。
ハイト 不要な部分はどんどん剪定したらいかがですか?
棒でも大丈夫って言ってるんです。
剪定がまずいとは言いませんよ(笑)
事業主 主軸が二つに分かれることはありませんか?
ハイト 場合によっては発生しますね。
対応としては、被せるさいに二股の危険があるものは、うち一つを剪定しておけば良いと思います。
でも、これは木材として見た時の話で、木材は関係ない、森林保全第一とお考えなら、二股の木があっても良いと思いますが・・・。そうなら、剪定なんて必要ないですよね。
まあ、お考え次第ですね。
事業主 保安林として整備しているので、木材は二の次で良いです。
所有者の方の気持ちもあるにはあるんですが・・・。
例えば、木材として、食害苗を再生した場合の価値はどうなんでしょう?
ハイト 正直言ってわかりません。
判断できる期間経過したものがありませんので。
現状見ている感じでは、再生して3年経ったもので、注意して見ないと食害位置の見分けはほとんどつきません。
私なんか見てみると、食害を受けた主軸は完全にちっぽけな枝になって消滅しかかっていますね。
まあ、見事なものです。
事業主 食害苗再生の場合、被せる時期なんてあるんですか?
夏はだめだとか・・・そのような制限なんですけど。
ハイト ありません。
いつでも実行してください。
と言うか、既に食害を受けていますし、こうしている間にも食われてますよね。
日々成長を止められているわけですよ、シカさんに(笑)
例えば、あしたチューブを被せたら、明日から食われなくなる。
来年チューブするなら来年まで食われる。
そういう事になります。
できるだけ早くやった方が良いに決まってますよね・・・。
その日から食われなくなるんですよ。
事業主 うーん、早い方が良いと(笑)
ハイト できるだけ早くが食害苗再生のキーワードですね。
いつでも出来るというのも、大きなポイントでしょう。
植栽は普通夏できないけど、チューブ設置だけならできるわけですから。
下刈の感覚で、チューブを設置すると(笑)
事業主 この事業は、他県ではどの予算でやっているんでしょう?
ハイト それこそ、保育事業です。下刈感覚ですから(笑)


管理法・コストについて

事業主 うたい文句通り下刈はしないつもりなんですが、本当に不要ですか。
ハイト 必要ありません。
それだけ伸びるということです。
返って、下草が食害苗の保護に役立つと思いますよ。
下草が繁茂すると、植栽木は目立たなくなります。
シカの餌も増えますので、植栽木ばかりに目がいかなくなります。
考えてみたら、下草が刈払われ、植栽木だけが目立つ状況で、
苗木を食べるなと言うのも無理な話ですよね。
事業主 確かに、これまでしてきた下刈は何だったのかという反省はあります。
ハイト 下草は敵だと言う発想は理解できますが・・・。
チューブ法を使えば、敵とは限らず味方にも十分なりえます。
ちょっと発想の転換をしていただけたらありがたいですね。
事業主 施業体系として、下刈がマニュアル化されてますので、不要だと切り捨てるのは非常に難しい。
今まで何だったんだ、無駄だったのかと言う話になりますんで・・・。
植栽密度や除・間伐についても同じなんですよ。
なかなか変わろうという話にならない・・・
ハイト 今回の事業では、どのように使う予定なのですか?
事業主 とりあえず、植栽後5年経過しています。
現状、成林には程遠い状況です。
しかし、目途をつける必要がある。
3,000本/haの密度でヒノキが植わっていますが、うち1,500本の食害ヒノキにチューブを被せて育てます。
一本置きに被せる計算で、被せないものは捨てることになります。
あと5年後には、1,500本のヒノキが残った。
言い方をかえると、10年で3,000本/ha→1,500本/haまで密度管理したと言うことにしたい。
ハイト なるほど。
事業主 その意味で、チューブが確実だと考えています。
ミスはしたくない・・・許されない・・・
ハイト 良い方法だと思います・・・。
コストも下がりますよね。
事業主 はい。
一から植えなおすことを考えると・・・。
これで良いですよね。
ハイトさんのパンフにもそう書いてありますので大丈夫かと・・・。
ハイト 良いと思います。
そうすると、後の管理は、間伐一回と言うことになります。
1,000本/haでも十分だと私は思ってますが、無理強いもできませんので・・・(笑)
事業主 植栽密度の問題については今後の課題だと思います。
ただ、これまでの林業的手法が行き詰っているのは確かですし、
変わらなくてはならないとは感じています。